隔絶の蝦夷イワナ に思う   D3 石川学

よく行く近郊の山には一跨ぎ出来るほどの細流がある。
山菜採りで毎年訪れる自分にとっては庭のような所だ。

例年であれば通い詰めている頃ではあるが、コロナ禍の現在においてはそれは難しいというのが残念ではある。

   

行者ニンニクやシドケなど自分で食べる分の量を確保し

その後、少しだけロッドを出す。

昨年までは当たり前のようだったこんな休日が、

いかに恵まれ幸せであったかを実感している。

 

 

自粛要請が出る前のことではあるが、

プロトタイプのロッドを預かり山奥へと入った。

ちょっとした渕を形成し、エグレには笹が覆いかぶさり、

いかにもイワナの類が潜んでいそうなポイントを見つけた。

 

シャープで軽量なブランクスのプロトタイプロッドから放たれたダッドリーズは

その小渕のピンポイントへ吸い込まれるように一発でキャストが決まる。

そして、ワンアクションを加えるとダッシュで襲い掛かってくる黒い影。

警戒心を持ちながらも、4度目のキャストでヒットしたのは

頭だけ大きくて身体が極端に痩せたこの源流の原種と思われる蝦夷イワナであった。

人工の連続した砂防ダム、魚止めの滝のさらに上。

遡上と降海を一切絶たれた隔絶の環境に生きる蝦夷イワナに

自分が生まれるはるか以前から世代交代してきたであろうその姿を見ると

畏敬の念を感じられずにはいられない。

 

自粛要請が解除される頃には彼らの身体はどれくらい回復しているのだろう

 

 

 

【使用タックル】

ロッド:D-3CustomLures・Blakiston Prototype-rod
リール:SHIMANO・19VANQUISH C2000SHG
ライン:SHIMANO・PITBULL PE 0.8号
リーダー:VARIVAS・TROUT SHOCK LEADER FULOLO 10Lbs
ルアー:D-3CustomLures Dudley’s桃玉
アウトフィット:Foxfire、KAID

 

 

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