「凄い引きだったでしょ!?」
魚種を問わずに自己記録を更新すると、そう釣り仲間から聞かれる。
でも、僕は
「いや、ただ重たいだけで全然引かなかったんだよ…」
と、正直な感想で答える。
本当の話なのだから仕方がない。
BKT-TR703 (トリロジー703プロトタイプ)
単に魚の当たりが悪かっただけなのかもしれないが、
自己レコードの魚たちは、大暴れのファイトではなく重いだけだった...
僕はここまで、人生に釣り上げたい目標サイズを魚種別に定めて日々釣行してきた。
そして、その記録は全て生まれ育った土地で出す事にこだわっている。
ここまで、周囲のサポートや自分なりに努力した甲斐もあって、
幸運にもほとんどの魚種で、その目標を達成する事が出来ている。
ただあと1種類、未だ達成出来ていない魚がある。
それが「虹鱒」
北海道でも虹鱒の魚影の濃い地域に住み、
間違いなく1番数も釣っている魚でありながらこの魚での目標値が1番難しい…。
場所か、テクニックか…
努力不足なのか、それとも運なのか…?
試行錯誤しながら今でも釣行を重ねている。
そんな僕も、この春父親になった。
そして、目標がもう一つ増えた。
『将来、この子と2人での釣行で自己記録を更新したい。』
それも、残る1魚種の虹鱒がいい。
『親父、この虹鱒さぁ・・・大きいけどただ重たいだけで全然引かなかったね』
なんて親子で笑えたら。
そう思っている。
D-3フィールドスタッフ 前田洋一