【BLAKISTON】 #BKT-511L

今回はBKT-511Lです。

僕が初めてロッドブランドBLAKISTONをつくった際に

最初に作ったモデルで、

『BLAKISTONはこういうロッドです。』というのを表現している

フラッグシップモデルになります。THE BLAKISTONという感じですね。

現在の511Lは2世代目になります。数年内に3世代目に移行予定です。

 

初号機からの話なので少々長くなるので暇なときに読んでくださいね。

 

 

【 BKT-511L (スピニングモデル) 】
長さ   5ft11inch
ライン 2 ~ 6lb
ルアー 2 ~ 8ℊ
セクション センターカット2ピースモデル
ロッドウェイト 86g(※天然ウッド&コルク使用のため数gの前後があります)
仕舞寸法 94㎝
付属ケース寸法 101cm

 

細身で肉厚のブランクで、

魚のサイズやファイト負荷に応じてロッドを曲げて踏ん張って魚を引き寄せる。

という、トラウトロッドらしさを追求したアクションです。

 

初代ブラキストンを作った11年前はまだナイロンラインが主流でした。

その当時は、急に流行りだした5㎝ 5ℊクラスのシンキングミノーに合わせて

「シンキングミノーをティップでアクションさせる」という触れ込みで、

極端な先調子のロッドだったり、硬いティップのロッドなどが流行りでした。

これはおそらくバスロッドの流れを汲んだものだったと思います。

でも、いざそういうのを購入して使ってみると、

そこそこサイズ(30とか40㎝くらい)の魚までは良いけれど、

不意に大きいのが掛かったときにバレちゃう。

とか

ファイト時にガクガクしちゃう。

ということが気になって僕にはとても使いにくかった。

僕の技量の問題もいくらかはあるでしょうが。。。

で、けっきょくは、ナイロンでシンキングミノーの操作をするには少々の

ダルさを感じるけれど、魚とのやり取りにストレスを感じないのは

当時愛用していた UFMウエダのトラウトスティンガーTSS57でした。

まぁ良い竿なんですよ。82も使ってましたけど超キレイに曲がって無理が利く。

見た目もシャープな意匠で、ザ・トラウトロッド  っていう感じ。

 

ルアーを動かすことに関しては確かにバスロッド的なアクションは良いんだけど、

バスとトラウトは、食い方も違えばファイトも違うので、フッキングした後とか

トラウト用の竿のアクションはやっぱりバスロッドと同じじゃダメなんですよね。

ナイロンラインでは特に。

その点、このTSS57は北海道の渓流には馬力こそ少し足りないけれど、

ヤマメやイワナには最高でした。

『これでもう少し馬力があれば…』と思っていたところに、

後発でUFMウエダからスティンガーディープとスティンガーラックスという

パワーアップした2タイプが発売されるのですが残念ながら短いのが無かった。

確かどちらも7ft7inchが最短でした。

『この感じで6ftくらいのがあればなぁ…』とずーっと思っていたので、

自分でロッドブランドを始める時には迷いませんでした。

短いスティンガーディープ&ラックスをつくろう。という感じで作ったのが

初代のBKT-511L 当時は印籠継ぎでローズウッド仕様でした。

この初代は、まだナイロンラインや当時のリールにも合わせていたので、

現行モデルよりも少し先調子でロッドの重心も今より少し前側にありました。

で、それから数年後にPEラインが主流になってきたこともあり、

ロッドアクションと重心位置を見直したものが現行のこのモデルです。

最高です。

自分が何よりも欲したアクションですから僕にとっては最高の愛竿です。

 

使っている方は体感されてると思いますが、現行511Lはけっこう無理が利きます。

ルアーウェイトだったり魚のサイズだったり懐が広いロッドです。

バッタえびせんのような超軽量ルアーから、

ダイビングミノーまでなんなくこなしますが

マストウェイトは4.5g。ダリア45SSのウェイトです。

巻き抵抗の強いこのミノーをしっかりとアクション付けられるロッドです。

 

対象魚やサイズなどは、

あえて説明しなくてもこの11年間の釣果で伝えられると思います。

 

さて、10周年記念になる今年に、この511Lの長さで記念モデルを出します。

フラッグシップですのでこのレングスで作らないわけにはいきません。

BLAKISTON 511eclosion

ブラキストン511エクルージョン

“ 羽化 ”というサブタイトルを付けました。虫屋ですから。

通常のブランクではなく、トリロジーシリーズ同様の軽量ブランクです。

月末には写真を見せられると思いますが、

現物の最速展示は2月25日の上州屋アウトドアワールド東大和店の

西日本トラウトフェスタになると思います。

2月中旬~4月末頃まで受注し、それから受注分のみ生産しますので

販売になるのは晩夏~秋頃になるかと思います。

そして、レギュラーモデルの511Lは、この一年間テストして

2025年秋~2026年頃に三世代目に変更しようかと計画しています。

現行モデルが良い方は店頭に並んでいる分が全部ですので(増産しません)。

今のうちにお願いします。

 

次回は、超万能ロッドの BKTー608MLOH です。

 

D3 福士知之

 

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