ルアー作りにも波があります。
ABS樹脂(プラスチック)ルアーは、バルサなどに比べると難しく、
量産=工場のイメージで簡単に思えるかもしれないですが、
最初の設計を決めると変えられないのでとても慎重に進めなくてはなりません。
いまだにABSは素人なので、真剣にずーっとやっていると、
思わず深い深呼吸と伸びをしてしまうこともあり、
たまに
うーん・・・と考え込んでしまうこともあります。
何よりも、
遊び道具として楽しいものを作るのか?
いやいや
釣具として釣れるものを作るのか?
という葛藤にも悩まされます。
釣れるということには色々ありますが、
誰にでも使い易いルアーは多くの人に使ってもらえるので
確率が上がり釣果も増えます。道具としても会社としても正解です。
釣り具メーカーという仕事としては、
そういうものを作り続けなくてはなりません。
でも
僕は、遊び道具としてルアーを作っていた者がメーカーになってしまったので
それを続けているとストレスがたまります。
諸先輩方に『いまだに割り切れない福士君はアマチュアだよね』
と言われてしまうのはそういうところかのしれません。
なので、昨年から鬱憤晴らしにハンドメイドに夢中です。
ヒット作に成るか否かも考えず、好き勝手出来るのでとても楽しいです。
フクシルアーズというかたちで、
僕の遊び道具中心のガレージブランド名を残しておいてよかったなと思います。
今製作しているのはもちろんトップウォーターです。
好みのアクションにするため
ウッドだったりEPSだったり、素材で悩んでみたり
浮き姿勢で悩んだり、羽を付けたりリップを付けたりと、
それはもう夢中になります。
何用ですか? という質問もあるかもしれませんが
バス用 とか トラウト用 とかルアーで分別しているのはどうやら日本だけです。
海外のお客さんに聞くと、ルアーはルアーだろ。という感覚のようです。
なので分類してません。
釣れるルアーと楽しいルアーとを両立しなくてはならないのかもしれませんが、
こういうものを製作しているときのほうが僕らしいと思います。
ではこういうたくさん作れない非効率なモノも販売して仕事に組み込もう。
そう思い
来月の中旬頃からWEBショップをオープンします。
店名は BLANCHLINE®
そう、ランディングネットについているあの名前です。
こんな色を作りたいけど、一般的には受けないだろうから・・・
という理由でボツにしたルアーのカラーや
あのメーカーのこのルアーを、こんな色にしたいなぁ・・・
というのを仲の良いメーカーさんにお願いしたり
たくさん作れない僕のハンドメイドルアーやグッズなど含めて、
一部のマニアやお応援してくれる方に届けば良いかな。というお店になります。
製作中のハンドメイドルアーは貯まってからの販売になるので来年からです。
オープンの日時が決まってからまた改めて報告しますので
その際にはよろしくお願いいたします
さて、テストしに行かなければなりませんね。
D3 福士知之