【 FGノット 】 D3前田洋一

先日、福士氏との夕食の時にノットについての話になった。

 

「前田君くらいだよ、河原で歩きながらFGノット組んでるの」

数日後に控えていた海サクラ釣行にむけて

部屋でFGノットを組んでいる時にその会話を思い出した。

 

今から25年程前、トラウトフィッシングのラインが

ナイロンラインが主流だった時代からPEラインが増えてきたときに

初めてショックリーダーの接続に挑戦した。

 

きっかけはやはり海アメ、海サクラに挑むため。

今でこそYouTube等の動画で色々なやり方を知る事が出来るが、

その頃はそういうものは無く、釣り雑誌や、

リーダーに同封されているノットの取説を見ながら練習するしかなかった。

 

僕が選択したのは1番強度がありそうなFGノット。

いざやってみると予想以上に難しく、最初のPEラインを指に巻く時点から大苦戦。

でも、大物を取るには完璧にマスターしないとダメだとわかっていたので

朝起きてFGノット。仕事から帰って来てFGノット。夜寝る前にFGノット…。

そんな日々をしばらく続けた。

 

1番難しかったのは、やはり編み込みの工程。

30回位同じテンションで続けなければならず、

ここで9割位の強度が決まるため決して雑には出来ない。

 

しかしながら、猛練習の末、少しづつコツを掴み、

ようやく強度もありそうな見た目に出来るようになってきた。

そしていざ実釣。サーフに立った時には自信満々だったが、

最初にキャストしたのはすっぽ抜けて飛んで行ってしまった…

幸い惜しくない色の剥げたスプーンだったのを今でも覚えている。

その経験から、また毎日の日課としてFGノットの練習を繰り返すようになり

結局、その日から今日に至るまで1度もすっぽ抜けた事はない。

 

今所有しているリールには全てバリバスMAXPOWER PEを巻き、

リーダーはナイロンとフロロをフィールド状況に合わせて使い分けている。

 

今まで色々なメーカーのラインを使用してきたが、

ノットの組み易さと安定した強度から、これらの組み合わせを使用し続けている。

 

良い魚がキャッチ出来るのはラインのおかげだ。

 

 

胸ポケットからリーダーを伸ばしロッドを脇に挟む。

時間が惜しいため気持ちが急まり少しづつ歩き始めてしまうが手は止めない。

それでも自身のある結束を毎回組めるようになったのは間違いなく練習の成果だ。

 

釣りを始めたばかりのビギナーの方も、最初は面倒かもしれないが

反復練習を繰り返すことで自信のあるノットを組めるようになると思う。

何ノットでもよいので完璧に組めるノットを一つ習得しよう。

大切なルアーを失わないためにも。

 

D3フィールドスタッフ

前田洋一

 

About the author: fukushi