仙北谷君と新しくスタッフに加わった鈴木君と3人で山奥へ。
このエリアに最後に来たのはもう20年以上前だったと思います。
コロナ騒動の少し前からは、昔に行った懐かしい河川をもう一回りしていますけど
また15年くらい掛かるでしょうから、
気力体力ともに自信があるうちに深い山から済ませておこうという考えです。
同行者が若い2人と聞いて今回は家内も安心して送り出してくれました。
林道を車で1時間上り、そこからさらに40分ほど徒歩で林道を上り入渓。
水は澄んで冷たく、石は磨かれていて気持ちの良い釣りができました。
当初の狙いはオショロコマです。
個体差が大きいので良い写真が撮れるだろうと思っていましたが
釣り始めると虹鱒の水面への反応が良いので、こうなると釣り人は正直なもので
ミノーを結ばず虫ルアーばかりになります。
トップウォーターのほうが楽しいですからね。
先行する鈴木君がキャストする福蝉に掛かったのは良型の虹鱒。
大岩の向こうへ何度も回り込む魚を慎重に捌きながらランディング。
キャッチした瞬間の満面の笑顔にこちらも嬉しくなります。
ロッドは511エクルージョン。快心の1尾で入魂完了です。
水面に浮かべた蝉やバッタにアメマスやオショロコマが食いついてきますが、
オショロコマにはルアーのサイズが大きいようでなかなかフッキングしません。
ミノーに結び変えると大きくはないですがコンディション抜群の虹鱒やアメマスが追ってきます。
しかしながらチェイス距離が極端に短いため簡単に掛かるわけではないのです。
こういった山岳河川にはよくあることです。
そこで仙北谷君にはWEbサイトで販売する予定のカラーを試してもらいました。
僕だけの釣果では読めないので実釣テストはスタッフの協力が欠かせません。
とくに山岳渓流のようなピンポイントを攻めていく釣り上がりはダイビングダリアの独断場となります。
良い魚を取るには、ポイントへは近づいていかずに、
ルアーが届くギリギリの距離から狙うのがコツ。
近づけば近づくほど、水面に張り付くラインの長さが短くなるので、ルアーの動きは不自然になります。
TOPならドラグの掛かり方が不自然になりますし、
ミノーやスプーンなら、距離が詰まるだけ上方向に引っ張られることになるので
自然と動きに余計な変化が出てしまいます。
ミノーは水平に引っ張られることを想定して作られてますから、
なるべくそのように力が加わる距離は長いほうが良いのです。
TOPはフライフィッシングを見習うのが一番。
フライの方はポイントから離れた個所から狙いますので
ルアーでもアプローチは真似るほうが得策。同じような釣り方をするのですから。
ポイントへは魚が掛かってから近づいてランディングすればよいだけ。
この季節は、僕は蝉よりもバッタを結ぶことが多いです。
雨の少ない今年はバッタが大量発生していますよね。
僕のトップウォーターは小学生の頃の生きたバッタの餌釣りで始まりましたから、
思い入れがあり夏場にはバッタのほうをよく結びます。
これは脚付きのバッタですけど、脚の有無での釣果の差はほぼありません。
脚は使う側のモチベーションを上げるためのものになってます。。。
実際、脚のないバッタエビセンのほうがフッキングも良く釣果は上。
蝉ほど飛距離は出ないですが、河川ではバッタのほうが軽くフッキングも良いので重宝します。
鈴木君が急いで降りてきて、先行する仙北谷君が良いのを釣ったというので
足早に後を追って上流へ向かうと真福蝉を咥えた虹鱒がランディングされたところでした。
ヒットカラーはクリアボディの真福蝉。
意外かと思うかもしれませんがTOPの釣りにクリアボディは必須です。
福蝉シャローでも北海道内ではクリアボディは一番売れない色ですが、
本州では必須カラー。釣果を優先するなら一つは持っておきたい色です。
マグロのキャスティングでもクリアボディは効果的ですよね。
クリアなABSボディは晴天時にはとても複雑で派手な輝き方をしていて、
これが魚には何に見えているか分かりませんが、
不思議とよく釣れるので保険として持っておいて損はないかと思います。
販売当初は店員さんにもまったく見向きもされなかったダリアの『イナゴ』や『白イナゴ』カラー
だったり、
清竿堂の常連さん以外には、そんなのルアーじゃないとまで言われていた『福蝉』。
時とともに、結果的にどちらも定番になりました。
釣れるものは理由が分かっていても分かってなくても釣れるのです。
なのでクリアボディも試してみてくださいね。
時間的にも折り返し地点なので、
もうこれ以上の魚はないだろうと撮影をして帰ることに。
帰り道では、釣り上がりの行くときには無かった熊の足跡が、
河原に2頭分確認できました。
色々な箇所で熊の事故が増えているだけに、
単独での釣行は考えなくてはなりませんね。
人に知られたくないポイントがあるとこれは本当に悩みます。
『釣れても釣れなくても自分だけで釣りをしたい。』
そういう場所は誰にでもあると思います。
僕もたくさんあります。
でも、命には代えられないので一人はやめて
浅い付き合いではない、最も信頼できる人とだけ行くのが良いと思います。
鮎釣りばかり夢中になっていたので少しばかり感覚が鈍っていたけど
とても楽しい釣りになりました。
次はイワナかアメマスを釣りたいところですね。
【タックル】
ロッド BKT-411SL4・BKT-511E
リール カージナル33・イグジストLT2000SH
ライン バリバス サイトエディション4LB
ルアー ダイビングダリア45F・福蝉・真福蝉・バッタエビセン・脚飛蝗
D3福士知之