『違和感の排除』 D3前田洋一

釣り開始早々、豪快に水飛沫を上げ福蝉を咥えてくれたニジマスは、

50UPながらも少し痩せた魚体だった。

幸先も良く、今日は調子良さそうと思っていたが

魚も夏バテ気味なのだろうか、中々次が続かない。

反応はあるのだが、フッキングしない。

 

ファイトまで持ち込めないアタリが何度も続く。

 

魚は間違い無く「何か」を見切っている。

 

僕の一連の動作や、システムどこかに違和感を感じているのだろう。

 

ならば…

 

ショックリーダーをナイロン12lbからフロロ10lbへ。

スナップを外し、ルアーと直結する。

逸る気持ちを抑えて、その場で現在のシステムを見直した。

きっとどれかが正解だったのだろう。

 

小さな波紋と共に福蝉が消えた瞬間に、

キツめのドラグ設定にしていたリールから物凄い勢いでラインが出て行く。

 

連日の猛暑や、育児と仕事に追われる疲れを全てふっ飛ばしてくれたのは、

70㎝に迫る立派なオスのニジマスだった。

温くなった浅瀬での写真撮影は時間を掛けてしまうと魚が弱ってしまうため、

1-2枚さっとスマホで撮影して迅速にリリース。

 

無事、川底まで泳いで行くのを見送りロッドを畳んだ。

 

ロッド BKT-706M4

リール EXIST LT3000H

ライン バリバス MAXPOWERPE0.8号

ショックリーダー バリバス

エクストリームナイロンショックリーダー12lb

ビッグトラウトフロロショックリーダー10lb

ルアー 福蝉

 

D3フィールドスタッフ

前田洋一

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