「来年はどこで何釣ろう?」
みかんを頬張りながら独り言のように問いかけてきました。
支笏湖か屈斜路湖で綺麗なニジマスを釣りたいと自分の答えは浮かんでいたが
「何釣りたい?」と聞き返してみると
「海アメ・海サクラは来年こそ」「尺ヤマメ、イトウもだな」
と息子は答え
「小さい川で楽しく」「でもニジマスの50cmも釣りたい」
と奥さんの答えを聞いて頭が真っ白になっていました。
すると現実に引き戻される息子の一言
「で明日はどこ行く?」
一週間前の雨と明日の冷え込みを考えると
無理にロッドを握る必要はないという選択は間違っていないだろうし、
自分一人なら絶対にそうするはずです。
12月は忙しく釣りに行っていないので明日は納竿の最後のチャンス、
「釣りに行かなければならない」のだそうです。
すでにオフシーズンの奥さんから呆れられつつ出発すると
国道は見事なアイスバーン状態。
安全運転で川を見て回ったが地元河川は1週間前の雨で釣りになりません。
止めとけば良かったかなと思いながら少し足を伸ばしてみると
隣の本流は十分に釣りのできる状況で、
迷わずタックルを組んで河原へと向かいました。

なにも反応のないまま昼を過ぎ、
ガイドの氷を気にせずキャストができるようになり、
つかの間に青空が顔をのぞかせるとそれだけで満足していいとも思っていました。
浅瀬の氷の下で「何かが動いた」と言うので多分ドジョウだと推測。
数年前のガイドが凍てつく釣行の際にも
透明な氷の下で日差しに照らされた温められた浅瀬の泥の中、
目覚めたドジョウが大量に泳ぎ回っていた場面を見たことがあったのです。
もし、この時期にドジョウが流されてきたなら格好の餌食になることでしょう。
瀬の開きで流心を外れて戻ってきたジョイントダリアの後ろに反転する姿を確認。
さらにゆっくり、流されるドジョウをイメージしてルアーを送り込むと
テールフック1本でのフッキング。
締めくくりになるだろうファイトを堪能しつつ、
ゆっくりとネットを差し出してガッツポーズ。

自分は、もう十分だと伝えて撮影し、
このアメマスと1年の釣果に感謝しながら冷たい流れに戻すと、
途端に青空が隠れ、横殴りの雪が降り出し、
思ったとおりこのアメマスが年内最後の魚となりました。
降り出した雪の中、
なんとか最後の魚の顔が見たいとキャストし続けている姿はまるで修行僧、
新年に向けての修行をしているように見えてきました。

さて新年の我が家の釣行スケジュールはどうなることやら・・・
【ロッド】 ブラキストン511LX4
【リール】 ヴァンキッシュC3000MHG
【ライン】 バリバス トラウトアドバンスビッグトラウト8lb
【ルアー】 ジョイントダリア80S
D3-admin
本間一樹