ロング段差フックについて。その② D3福士知之

そんなロング段差フックですが、

ジグミノーであれば、

よほどアクションがピーキーでない限りどれに付けても大丈夫とは思います。

ボディにボリュームのあるタイプ(フルベイトとか福ナゴみたいなタイプ)は

写真のようにかなり長く作ってもアクションにはそれほど影響が出ません。

そのかわり、KJ 11 や プレスベイトカムイ など細長いシルエットのタイプは

あまり長くすると、飛行姿勢を崩したりアクションの振り幅に影響が出るので

全長―2㎝~3㎝程にしておくのが良いと思います。

ロング段差フックの全長を 8㎝ 程度に自作しておけばほぼどれにでも使えます。

 

 

使用するスプリットリングのサイズにもよりますが、

段差の長さはボディ長の-1㎝くらいにおさめる。

これであれば#3リングでも前後アイの長さがあるので絡まないと思います。

※ただし、ミスキャストでルアーが回って飛んでいった際は

着水時に絡むこともあります。そこはキャスティングで調整しましょう。

 

フルベイトであれば、

フックの全長(リングに付ける結びめの先からフックの下まで)を8㎝に。

これがおおよそのMAXサイズです。

 

あと、ロングフックの場合。

フックを巻くスレッド糸は金属糸の使用はダメです。

金属糸は重くなるのでアクションの振り幅が落ちます。

低速リトリーブでの、“ テロテロ巻き ” が長所であるジグミノーには、

あまりお勧めしません。

 

 

 

魚にはフックも見えているので、

このように前フックと後フックが長く並ぶことで、

85㎜のフルベイトでも、長さで170㎜くらすのアピールが出来ます。

オオナゴなんかを捕食してるときには長いほうが良いですからね。

 

 

下から。

オーナーチヌ8号・オーナー針チヌ9号・マルフジサクラマスSPサイズS

フックは好みのものであれば何でもいいですが、

グレ針やアイゴ針などの、フックポイントから太軸の物は向かないと思います。

“ ブラブラと振れているフックがいかに速く魚の肌を拾い上げるか ”

これが大切なので、フックポイントからカエシ(バーブ)までの距離が長いフックの方が刺さりが良いです。

なのでアイゴなどは針先が太いですからこのフックには向きません。

 

“刺さる針”というのは段差だけに限らずミノーのシングルフックでも一緒です。

●針先がカエシよりなるべく遠いもの。

●針先からカエシ区間の太さが細いもの。

こんなフックが刺さりが良くルアーにはお勧めです。

『バーブレスフックがなぜ刺さりが良いか?』というのを考えると

分かると思います。

フトコロ部分さえ太軸なら大丈夫です。

 

このあたりは、また次回にでも記載します。

 

 

 

その①でも出しました 善鈎屋の『荒掛鈎 大』

刺さり重視のオオアジ針がベースで、チヌ針なら8号サイズです。

 

 

使用するケプラートは10号~12号で良いと思います。

スレッドを固める際に使用する接着剤が、

粘度の低いドロップタイプの瞬間接着剤 (アルテコ等)であれば12号がいいです。

細いとケプラートの本線が一気に接着剤を吸い上げて硬くなることがあります。

本線が硬くなってしまうと糸切れしやすくなりますので作り直してくださいね。

 

 

これは、善鈎屋の『荒掛鈎 大々』チヌ針でなら9号クラスです。

フックが大きいので魚にもキラキラと良く見えてると思います。

波気のある時のアピール重視です。

 

反対に潮の動きの悪い時や、ベタ凪な時ほどフックは軽いほうがいいです。

オーナー針の “ 早掛け ” というフックがありますが、

あのフックは、若干ですが軽量で丈夫。それに刺さりも良いのでお勧めです。

短所は、初期性能が良すぎるためか、鋼材の質のせいかは分かりませんが

ショアからの釣りでは針先が鈍らになりやすい事でしょうかね。

それを差し引いても良いフックだと思います。

 

 

その③に続く。

 

 

D3福士知之

 

 

 

 

 

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